ビールの種類

ビール

 ドイツにはたくさんの地ビールがありますが、どのビール会社もいくつもの種類のビールを醸造しています。同じ種類のビールでもメーカーによって味は違いますから、ほんとうにいろいろなビールを楽しめるわけです。地方によってビールの種類は異なりますが、ここでは主に南ドイツ(バイエルン)で一般的な種類を紹介します。種類によってグラスの形やサイズも違います。

ヘレス Helles (=『明るい色のビール』)

ヘレスビールというと普通指すのは地元の人がHelles BierのBierを省略してヘレスと一言で注文するいわゆる普通のビール。
特に種類を指定せずに「ビール」といって注文すると南ドイツではこれがでてきます。グラスのサイズはバイエルンでは基本的に500ccです。
下面発酵ビール。
このピールをレモネード(スプライト)でわったラードラーRadler(北ドイツではアルスターヴァッサーAlsterwasser)も人気があります。

ドュンクレス Dunkles (=『暗い色のビール』)

黒ビール ヘレスに対して黒ビールはドュンクレスと呼びます。炒った麦芽の量が普通のビールよりも多いので少し甘い口当たりです。

このビールも500cc入りのグラスで出てきます。

ヴァイスビア Weißbier (白ビール)

白ビール 上面発酵の酵母を使い、約50パーセント小麦の麦芽を使って、最後に酵母をフィルターで濾すことなく飲むビール。南ドイツ特産。ヴァイツェンWeizen(小麦)ビールとも呼びます。南ドイツではあまり一般的でありませんが、白ビールでも酵母を漉した透明なものもあります。その場合には酵母入りの濁った白ビールをHefeweizen、透き通ったものをKristallweizenと呼び分けます。
これをレモネードで割るとルスRussと呼びます。
白ビールのグラスの形は独特で基本的に500ccです。

ドュンクレスヴァイスビア Dunkles Weißbier

白黒ビール 色の黒っぽい白ビールで、いわば『黒白ビール』
黒いのは麦芽をいっているからで、酵母の味とあいまって実にこくのあるおいしいビールです。

ピルスナー Pilsner

ピルス もともとはチェコのピルゼンの街でのみ作られていたホップのきいたビール。19世紀半ばからドイツでも作られるようになった。『ピルス』と略して呼ぶことが多いです。
スマートな細長いグラスが目印で、このビールだけはサイズが330cc程度と小振りになっていすから、「差し当たってビール」というときには呑みやすい量です。

ボックビール Bockbier

ボックビールアルコール度が7パーセントを超える強いビールです。通常のビールにくらべ使用する麦芽の量を増やすため、麦汁エキス濃度が高くなります。
バイエルンでは毎年3月19日に『断食節強力ビール』Fastenstarkbier (キリスト教の断食期間中に栄養を採るため修道士たちが醸造したビール)が解禁されます。
現在は一年中手に入りますが、基本的には季節限定のビールです。

ケルシュ Kölsch (=『ケルンのビール』)

ケルシュホップの味の利いた15度から20度での間で発酵させる上面発酵ビールです。
1986年3月に調印された『ケルシュ協定』に基づき、ケルンおよびその周辺地区にある24のビール会社のみがケルンの『オフィシャル・ドリンク』ともいえるケルシュを醸造することを許されています。ケルシュ棒Kölschstange と呼ばれる0,2リットル入りの細長いグラスで飲むものと協約に定められています。
ケルシュの殆どはケルン地区で消費されるため、ほかの地方ではあまりお目にかかることができません。

アルト Alt

アルトビールライン川下流地区で呑まれている上面発酵の黒ビールです。アルトというのは古いという意味ですが、昔はビールに新酒と古酒があったのだそうで、その古いビールをさしてアルトといっていたのが、このビールの名前の語源とのことです。
ケルンとデュッセルドルフは隣町でなにかとライバル意識が強いですが、ケルンの人はケルシュ、デュッセルドルフの人はアルトと、飲むビールも違うのです。

   
 

ドイツ語通訳 ドイツ語翻訳 ドイツ国家検定通訳・翻訳士 井上英巳 Seit 29.6.01