教員資格制度

ドイツ国旗

 文部領域は各州の主権管轄内ですから、教職 Lehramt の定義および資格取得のための教育制度は各州ごとに大きく異なります。ここでは連邦全体で共通している制度の骨子をまとめてあります。

 教職資格取得には原則的に大学教育が前提条件となります。教職資格を取得できるのは教育大学 pädagogischische Hochschulen および総合大学 Universitäten/Gesamthochschulen の該当するコースです。
特定の技術系実技教職については大学教育が必要のないものもあります。

 州により教職資格の種別を学校の種類別に分別しているところと、学年別に分類しているところがあります。

学校種別の分類

この分類方法を採用している州が大多数です。

  • 基礎学校教職 Lehramt an Grundschulen
  • 本科学校教職 Lehramt an Hauptschulen
  • 実家学校教職 Lehramt an Realschulen
  • 特殊学校教職 Lehramt an Sonderschulen
  • 職業学校高等教職 Höheres Lehramt an beruflichen Schulen
  • ギムナジウム教職 Lehramt an Gymnasien

学校の種別についてはこちらをご覧ください
上記の名称については州により多少の違いがあります。

学年別の分類

このシステムはノルトライン・ヴェストファーレン州やブレーメン州などで採用されています。

  • 第一次教育教職 Lehramt für Primarstufe
  • 第二次教育I教職 Lehramt für Sekundarstufe I
  • 第二次教育II教職 Lehramt für Sekundarstufe II
  • 特殊教育教職 Lehramt für Sonderpädagotik

教育制度の段階分けについてはこちらをご覧ください。

それぞれの教職種別ごとに大学教育期間や国家試験に関する規定が異なります。

すべての教職資格に共通な教育内容

  • 大学教育 (教職種別と州により3年から6年間)
    通常ブロック実習 Blockpraktikum と呼ばれる学校での実習が含まれます。
     
  • 教職第一次国家試験 erste Staatsprüfung für ein Lehramt
    または erste Staatsexamen
    大学卒業時に受験し、合格すると教員候補生 Studienreferendar になります。
     
  • 教員候補生研修(準備業務ともいいます) Studienreferendariat / Vorbereitungsdienst
    学校現場での実習と教職研修所 Studienseminar での訓練期間で、州と教職種別により18ヶ月もしくは24ヶ月
     
  • 教職第二次国家試験 zweite Staatsprüfung für ein Lehramt
    または zweite Staatsexamen
    教員資格教育の最終試験です。この試験に合格すると教諭補 Studienassessor になります。

 『教諭補』というのは教職資格を取得した者を指し、実際に(公立学校に)採用されると下記のような名称(肩書き)に変わります。

教職者の肩書き

 教職の中で最もランクが高いのはギムナジウム教職と職業学校高等教職ですが、この2つの種類については公立学校に採用された場合に

正教諭 Studienrat

という肩書きになります。ギムナジウム教職ではさらに

上級教諭 Oberstudienrat

への昇進の可能性があります。特別な役職につく教員には

教頭 Studiendirektor

という肩書きが与えられ、校長クラスになると

上級教頭 Oberstudiendirektor

となります。

 公立学校の教職者は官吏(Beamte)扱いの公務員であり、上記の肩書きは教職にある公官吏の職階名です。

   
 

ドイツ語通訳 ドイツ語翻訳 ドイツ国家検定通訳・翻訳士 井上英巳 Seit 29.6.01